【朗読】誇り高き我が姫君へ

姫に仕えていた騎士から隣国へ嫁いだ姫にあてた手紙。
イキシアの花言葉と合わせてお楽しみください。

* ピンクのイキシア *
花言葉:『誇り高い』『秘めた恋』



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姫様、お久しぶりです。
姫様が隣国へ嫁いでからもうすぐ1年になりますが、いかがお過ごしですか?
我々騎士団は変わらず皆日々鍛錬に励んでいます。 

すでにご存知かもしれませんが、姫様の護衛を離れた後、私は妹君の護衛についています。
妹君は姫様と違っておてんばで、毎日護衛2人がかりで鬼ごっこやかくれんぼをしています。王宮の庭園や姫様のお部屋で読書をしたり、お茶会を開いたりして、静かに過ごしていた日々が懐かしいです。

最近、妹君は読み書きが少しずつできるようになってきて、私に読み聞かせてくれるようになりました。毎晩寝る前に読み聞かせをするのがお気に入りみたいです。
お姉様のように沢山本を読んで賢くなるんだとよく話していますよ。

あと、姫様がずっと王に掛け合っていた庭園の手入れですが、新しい庭師が入り、素晴らしい庭園に生まれ変わりました。
花も草木も増え、見違えるほど美しくなったと侍女達が嬉しそうに話していましたよ。侍女長も生まれ変わった庭園で姫様とお茶会がしたいと呟いていました。姫様とお茶をするのが我々の楽しみでしたから。
皆、口には出さないものの、姫様がいない寂しさを感じているようです。



最近、しっかり寝れていますか?
貴女は強がりで、すぐ我慢をするし大丈夫が口癖だから離れた今も俺の心配は絶えません。
どうか無理はしないでください。俺の心配事を増やさないで下さいね。

最後になりますが、本のしおりを作ったので同封しておきます。
昔姫様に教えて頂いた作り方の通りに作りました。せっかくなので庭園に新しく咲いたピンク色のイキシアの花を押し花にしてしおりを作りました。
気に入っていただけたら嬉しいです。
誇り高き我が姫君へ。貴女の幸せを願っています。


ー END ー

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